【慣れれば簡単】誰でもできる、耳コピ講座!~後編~

 耳コピは音源から音を拾って同じ音を探すという作業を繰り返し行います。

 なので、ただ黙々と作業していけばいいのですが、初心者の方にとって多少のコツを知っていると捗りやすいかもしれません。またよく出てくるパターンというのもあるので、そういった知識もあると役立つ場面のあるでしょう。

 そこで今回は、耳コピをする上で知っておくと便利なこと・コツとなることを紹介していこうと思います。

 基本的には、下の前回の記事を読んでいただいている前提で進んでいきますので、分からないことがあった場合に戻っていただくか、先に読んでいただくと分かりやすいかと思います。

◎前回記事概略

 ・音源の調整方法

 ・それに伴う考え方や注意点

 ・楽譜作成ツールの紹介

~注意~

 この記事では、初心者の方にも分かるように進めるので、慣れている方にとっては当たり前なことも多いです。

 また、初心者の方にも取っつき易いように、なるべく音楽理論のような話は避けるように書いています。それゆえ、音楽理論的に説明が不十分でと言えますがご理解下さい。

チューニングの決定

 耳コピをする際、この曲はレギュラーチューニングなのか半音下げなのかといったように、チューニングに悩む場面もあるかと思います。

 結論から言ってしまえば、チューニングはいつ考えても大丈夫です。

 ただし、耳コピしたものを手書きメモする場合、メモの修正が大変なのでチューニングは最初に決めた方がいいでしょう。

 そういった意味では、前回紹介したTuxGuiterというソフトではチューニングが容易に変えられるのでオススメです。

 とはいえチューニングはいつか決めないといけないので、その際の判断材料となるものを紹介します。

音域的に不可能な場合

 まず、誰でも分かるところですが、音域的に不可能な場合。

 4弦開放のE音より下の音が使われている場合、レギュラーチューニングじゃないと判断できます。

 経験則としては、D#が最低音の場合半音下げ、D音の場合ドロップD、D音以下の場合5弦ベースの可能性が高いです。

 もちろん、最低音がD音の場合でも5弦で弾くことが出来ますし、D#の場合でもドロップDで弾けるといったように音域のカバーは出来ます。ただし、運指面や、”開放の”D音が欲しいといった場合もあることを考えると、上の僕の経験則に当てはまることが多いです。

開放弦

 次に、開放弦を見極めることです。

 ベースを弾きなれていくと、開放弦独特の音を感じられるようになっていくと思います。特に4弦開放は分かりやすいと思います。ずしっとしたあの感じです。

 例えば、Official髭男dismの ”FIRE GROUND” という曲は分かりやすいと思います。一番最初の音がそれです。下の動画から確認してみて下さい。

 また、運指から開放弦を判別することも出来ます。

 耳コピをしていて、すごく音が飛んで運指が難しい場合がそれにあたります。

 こちらも例として、Muse の ”Hysteria” という曲を聴いて下さい。最初から出るメインフレーズです。

 下の動画はYouTubeに投稿されていた弾いてみた動画で、開放弦を多用していることが分かります。

 このように開放弦を判別し、その音を拾うことでチューニングが分かります。

ハーモニクス

 類似事項として、ハーモニクスからも判断できます。こちらも独特な高い音がするので、曲中に出てきた場合チューニングの決定に役立ちますね。

  ただ、ハーモニクスを使った曲はそう多くないので使える場面は少ないですが。

補足

 音域的に不可能な場合や、上2つの条件で分かればチューニングを決めましょう。

 その他決める要素があるとすれば、チューニングを変えることで運指が楽になる場合や、アーティストによっては、このチューニングが多いなんてこともあるので、そういったことも要素と言えるかもしれません。

 とはいっても僕はチューニングは自由に決めていいのかなとも思います。

 実践的な話をすれば、ライブ中、曲と曲の間にチューニングを変える暇がなく、レギュラーチューニングの曲を半音下げで弾くといったパターンもあるでしょう。時と場合にあわせてチューニングを決めるというのも一つの要素だと思います。

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ルート音等の把握

 ベースの耳コピをする上で大切になってくるうちの一つに、ルート音というものがあります。

 ざっくり説明すると、ルート音はコードの一番低い音です。つまり、Cmであれば C音、Dm7であれば D音といった具合になります。

 コードが変化していく・進行していく曲の中で、単音弾きのベースでは、ルート音を弾いていればどのコード進行でも心地よく聴こえます。ルート音を連続して弾く方法はルート弾きと呼ばれたりしますね。

 このようにルート音はコードの基礎ともいえる音で、多少変化を付けたベースラインでも、コードが変わった頭の音はルート音が使われる確率がかなり高いです。

 ちなみに、小節頭を意図的にルート音以外で弾いたり、コード進行は無視してベースラインが進む曲といった例外もあります。

 曲の進行上大切なルート音ですが、先ほど言ったようにルート音とコードは密接な関係があります。

 音楽理論的なことが分かるのであれば、曲のキーなど基礎的な情報から、コードをある程度予測することが出来ます。つまり使用されるコードからルート音も予測できる訳です。

 さらにスケールなども含めて考えると、ルート音のみならず、曲を構成する音・曲中に出てくる音もわかります。(ただしこちらは例外が多いです)

 つまり曲中で使われる音は限られるので、1オクターブ12音の中からある程度絞って考えることが出来ます。

 これを聞くと、音楽理論的な話が分からないと音を絞って考えられないのかと思うでしょうが、逆にその特性を生かすことも出来ます。

 例えば、少し耳コピを進めていくと、この音はよく出るなと思うはずです。実はそれがルート音や構成音の可能性が高いです。そうなれば、この後の耳コピはそれらの音から優先的に音を探すことで効率を上げることができます。

 音楽理論を知らずとも、12音から闇雲に音を探すより楽になると思います。

~補足~

 もちろん音楽理論が分かれば役に立つことも多いです。特に和音は分かりやすい例といえます。耳コピだけでなく役立つことも多いので、音楽理論を勉強していくのもいいと思います。

分かりやすい所から

 慣れないうちは、耳コピは分かりやすい所からしていくと作業効率が上がります。

 分かりやすいというのは、他の楽器が少ない場所だったり、ルート弾きが続く場所等が挙げられます。なので、前回の調整した音源で一度曲全体を通して聴くと良いでしょう。聴きやすい・分かりやすい場所があればラッキーです。

 なぜかというと、ルート音の項目でも話したように、ルート音や構成音を早めに見つけることはメリットになります。とはいえ、ある程度耳コピしなければならないので、分かりやすい部分をサクッと済ませることで難しい場所をゆっくり進めるより効率がよくなります。また、シンプル・簡単なベースラインほど、ルート音や構成音の割合が高いので一石二鳥です。

 もう一つは、1番Aメロはギターもドラムもあるが、2番Aメロはドラムしかないなどのパターンもあるからです。最初から順番に耳コピをしていくと、聴きにくいところからのスタートとなり効率が悪いです。

 また、1番と2番では対応関係・似たフレーズとなっている場合も多く、2番を参考に1番を耳コピすることも出来ます。この点も分かりやすい所から進めるメリットと言えるでしょう。

~補足~

 Aメロだけでなく、1番のサビ・2番のサビは少しアレンジして作っている場合も多いので、どちらかを基準に音を拾っていくことも出来るという事は覚えておくと便利です。

パターンの紹介

 何度か耳コピをしていくと”またこのパターンだ”と思うことも出てきます。

 ここではそんな一例を紹介します。

オクターブ奏法

 当たり前そうですが、これは分かりやすい例なので見ていきます。

 初心者の方でもオクターブ奏法というのは知っているでしょうし、聴いて分かりやすいと思います。

 一応説明すると、オクターブ奏法はその名の通り、1オクターブ違う音を(基本的には)交互に弾く奏法です。先ほど聴いて分かりやすいと言ったのは、オクターブという音の間隔がすごく耳なじみがいい(?)からですね。

 これも一つのパターンとなります。

5度の音が混ざったパターン

 奏法ではありませんが、5度の音も分かりやすい音です。

 指板上でいうと、低音弦を基準にして一つ高音弦側の2フレットズレた場所、これが5度の音です。ちなみに、5度の音からさらに一つ高音弦側、同じフレットはオクターブの音ですね。

 5度を使ったものは、例えばこんなベースライン。

 これは、フレデリックの”オンリーワンダー”という曲の一部です。

 リズムパターンはこれ以外にも色々出てくると思いますが、5度の音を使ったパターンは結構出てきます。

 慣れていくと、5度の音は割と分かりやすい音・音の間隔です。こういった感覚がついてくるとより効率的に耳コピが進みます。こういったところが、耳コピはトレーニングと言っている理由となります。

オクターブの上下移動

 上のオクターブ・5度を複合して作られるパターンも多いです。バリエーションは色々ありますが一例を挙げておきます。

 まずはオクターブ下から上がったり、上から下ったりといった場合。

 他には、少し混ざったこんなパターン。

 オクターブ移動ということで言えば、オクターブ下からオクターブ上へグリスして上がるフレーズもよく出てきます。

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コードのつなぎフレーズ

 これもバリエーションが多いですが、僕が耳コピしてよくあったパターンを載せておきます。これも一例として考えてください。

ルート音G→D
ルート音G→A

 2つのフレーズを例にみましたが、何が言いたいかというとコード→コード、つまりルート→ルートへと移動する際に、ルート近くの音や間の音を使ってベースラインが移動するフレーズというのはとても多いという事です。

 こういったフレーズはコード進行・ベースラインがスムーズに聴こえます。滑らかに・自然につながっていると聴こえた場合、ルート音周りや間の音を中心に探すと耳コピしやすいです。

 その際は、先ほど構成音呼んだよく出てくる音に絞って探すと、見つかりやすいと思います。また、2つ目の例のように半音で移動するパターンも多いです。

 こういったフレーズは、この音からこの音はどれぐらい離れているのか(半音なのか1音なのか)といった感覚が養われていきます。

 個人的には、オクターブ・5度の関係に加え、半音・1音の差を感じられるだけでかなり耳コピしくなると思います。この辺りの感覚を意識すると上達も早いかなと思います。

ペンタトニックスケール

 最後少し実践的というか、少しレベルアップしたパターンの一例としてペンタトニックスケールについて。

 ペンタトニックスケールについては簡単に説明しながら進めますが、分類としてペンタトニックスケールというタイトルにしています。

 まずは、感覚ピエロの “A-Han!!” という曲に出てくるフレーズを見て下さい。

 下の図は、上のフレーズで使われている音を指板上に記したものです。使われている音が指板上ではボックスっぽく見えます。

※2弦9Fは使われていませんが、パターンとしてはこの音も使われるので追加してあります。

 実はこれ、ペンタトニックスケールが使われています。このペンタトニックスケール内でのフレーズというのが割と多いです。

 ただし、ペンタトニックスケール自体は指板上いろいろなパターンで表せるので、上の位置関係というのは一例だと思ってください。

 また、ベースライン・メロディー自体のパターンはいくらでもあります。このボックスの形で、メロディーが作られるパターンがあると思っていただければいいでしょう。

 これまでのパターンに比べると難しいかと思いますが、聴き覚えのあるパターンだと思うことはあると思います。

 最初のうちは、こんなものもあるのかと思っているだけでOKです。

パターンについてのまとめ

 ここまでいくつかパターンを紹介してみましたが、すべてがこのパターンに当てはまる訳でもなく、むしろ当てはまる方が少ないと言っていいでしょう。

 というか、そんなに型にはまるベースばかりじゃつまらないですよね。

 しかし、度々書いた音の感覚をつかむということ、それは一番大切と言っていいと思います。それこそ数をこなすことが必要で、トレーニングしていくこととなります。

 これらのパターンを参考にしながら、音の間隔がつかめていくといいかなと思います。

最後に

 今回は、耳コピのコツを色々な例を出しながら紹介しました。あとは実践のみです、頑張りましょう!

 長くなってしまったのでここまでにしますが、運指の考え方みたいなことも書こうかと検討中です。もし書いた場合、このページにリンクを貼りますし、Twitterでもお知らせするのでチェックしてもらえればと思います。

 長くなりましたが、お付き合いありがとうございました。

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